【特別対談】sweeepがinvoxと語る「 なぜ今、受取請求書サービスが活況なのか。そして将来は。」

企業活動に欠かせない請求書の処理。請求書を受け取ると、費用・債務計上のために仕訳データを入力、支払のために振込データを入力し、それぞれ充分に確認した上で処理しなければならない手間のかかる業務が発生します。
また、入力業務の他に郵送やメールで届く請求書の受取、押印リレーを伴う支払依頼、ファイリングやキャビネットへの保管、監査時にはエビデンスを探す作業など受取請求書の処理における非効率は多く存在しています。

そのような課題を解決する受取請求書処理の自動化サービスを代表して、invoxを運営する株式会社Deepworkの代表取締役 横井 朗様と、sweeepを運営するオートメーションラボ株式会社の代表取締役 村山 毅が受取請求書処理が活況である「今」と「将来」について対談を行いました。

なぜ今、受取請求書サービスが活況なのか?

sweeep 村山 )sweeepは市場が活況になる以前の2018年から運営しています。私は経理の実務経験や業務改善コンサルの経験があり10年以上前から受取請求書における大きな課題を感じていました。
当社が開発を決めた時に2つの大きな波がありました。1つ目は自動化や業務効率化の波です。当時、自動化を主とした業務改善コンサルを行っておりRPAが活況となりつつありました。RPAをきっかけに業務改善ブームが起きていたのです。
2つ目はテクノロジー進化の波です。それ以前もOCRを使った製品というのはあったのですが、精度が高くないためなかなか浸透しませんでした。この時期、OCR精度が格段に高くなっていたのです。

そして今まさに3つ目の波がきています。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにしたテレワーク化の波です。
新型コロナウイルスが流行する前は「業務効率化」に主眼をおいた相談が多くありましたが、「テレワーク」に移行するためのペーパーレス化という観点に軸が変わってきました。

invox 横井様 )invoxは新型コロナウイルスの感染が拡大し、一度目の緊急事態宣言が発令されるかどうかという2020年3月にサービスリリースしました。
世の中が混乱しているタイミングでサービスをリリースすべきか悩みましたが、私達のサービスはテレワーク移行への一助になるのではないかと考え、リリースに踏み切りました。
続いて2020年4月にSansan株式会社のBill One、少し間が空いてLayerX インボイス、矢継ぎ早にこの領域のサービスがリリースされ、市場が盛り上がっていく様を間近で感じています。

sweeep 村山 )sweeepは一足早くリリースしたため、以前は他社製品と比較されることがほとんどありませんでした。現在はよりよいサービスを選ぶために複数の製品を比較されるお客様が増えてきました。お客様の選択肢が増えること、また各社が切磋琢磨することでより良い製品が生まれてくることはお客様や市場にとってとても良いことだと思います。

受取請求書サービスを選ぶ際のポイントとは

invox 横井様 )そのようにサービスが増えてきた市場ですが、導入検討のためにサービスを比較する場合、単なるデータ化だけでなく、業務全体をどのように効率化するか、既存のシステムや業務フローとどのように繋がるかという観点が非常に重要です。

資料だけでは使い勝手まで分からないことも多いので、既存の業務をどのように変化させるか想定した上で、導入前に試しに使ってみたほうがよいでしょう。自社の業務にマッチするか、どの程度の効果が期待できそうか、しっかり確認しないと、部分最適になってしまいます。
invoxは、できればすべてのお客様に対して導入サポートを行い、効果が実現できるまで伴走したいと考えているのですが、ご登録いただいてから連絡がとれないお客様も一定数いらっしゃって歯がゆく思っています。

sweeep 村山 )せっかく登録してもらえたけど連絡がつかないのは残念ですね。
一方で全く使わずに導入して失敗したという例もよくお聞きしますね。特にOCRの精度というのはカタログ上のものは全くあてにならないのでsweeepも含め試すことは必須です。もちろん、OCR精度だけでなく機能面も同様です。想像している業務フローがちゃんと回るかは機能一覧表をみても検証できません。UI/UXも含めて実際に試すことで初めて自社にあった製品かがわかります。
OCRは「見る」の代替であって課題を解決する一要素にすぎません。請求書の収集やワークフローなど「見る」の前後にはたくさんの業務があります。なので読取精度を追いかけることが必ずしも業務効率化に直結するとは限りません。
データ化が目的ではなく課題を解決することが目的で、その課題は一社一社異なるため、sweeepも導入時のサポートを大変重要視しています。

invox 横井様 )市場が成熟してくると、搭載されている機能は各社であまり変わらなくなってくると思いますが、現在は機能に違いがあるため、その点も確認が必要です。
例えばinvoxとsweeepでは、オペレータ確認があるかないかが大きな違いです。他社のサービスをみると、データ化するだけで振込データや仕訳データが生成されないサービスやワークフローがないサービスなどがあります。コロナ禍の現在では、請求書の受け取りを代行しているかどうかもよく聞かれるポイントです。
機能が多ければよいというわけではなく、あくまで自社の業務に適した機能を有しているかという観点で機能を確認することが重要です。

sweeep 村山 )そうですね。sweeepは技術を高めることで高度な読取精度と速いスピードを実現していますが、受取代行が必要であればatenaというサービスと連携して提供していますし、オペレータ確認の要望があれば提携のBPOベンダーさんで対応可能です。
sweeepとinvoxのアプローチは異なりますが、お客様は自社にあった解決方法を選択していただければと考えています。

電子帳簿保存法の改正、インボイス制度の導入など、受取請求書をとりまく環境は将来どう変わる?

sweeep 村山 )2022年度からはじまる電子帳簿保存法の大幅な要件緩和は、あまり話題になっていないですが、大きなインパクトがあります。一定の要件を満たせば税務署への申請手続きなしで紙を廃棄でき、請求書処理という慣習が変わる岐路になると言っても過言ではないと思います。

invox 横井様 )invoxは改正の話を受け、電子帳簿保存法対応を2022年度の改正後に照準をあわせた方針に切り替えました。
次いで2023年10月に導入されるインボイス制度(適格請求書等保存方式)にも注目しています。難しい制度であるため、正しく理解して正しく対応できる事業者が限られてしまうのではないかと思い、インボイス制度のスムーズなスタートのためにinvoxとしてできることがないか検討しています。

sweeep 村山 )同じぐらいの時期に電子インボイス推進協議会が進める構想もスタートされる予定です。規格が決まるまで時間はかかるでしょうが、電子インボイスがはじまると単なるデータ化サービスの価値は低くくなってくると思います。
経理部門の方々は、今のうちから一連の制度変更を見据え、業務全体をどう自動化・効率化するかという観点でサービスを選んでおくことが重要です。